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  • taka-marukawa

AI in Movie (1)

調査会社IDCジャパンによると、2022年2月調査時点でAIシステムを利用している企業、団体(社員100人以上)の割合が53%になったそうである。2010年以降に第3次AIブームと呼ばれる深層学習を利用した新たなAI活用の動きが話題になりはじめてから、約10年でAIが日常生活、仕事の中に根付いてきたという感があります。そこで?、脈絡はありませんが、AIが映画においてどのように描かれてきたかについてみていきましょう。


まずは、AIを初めて本格的に登場させた映画として、「2001年宇宙の旅」があります。この映画、公開は1968年ですが、現実世界においては1950年代から開発されていたエキスパートシステムと呼ばれた人工知能の一種が存在していた頃にあたります。木星探査宇宙船を管制するHALと命名されたAI(なぜか火災報知機を表示する赤いランプのようなもので象徴されている)が、AIの機能を制限しようとした宇宙船員の意志に反し、宇宙船員を排除していくという展開です。このように書くとハラハラドキドキのSFモノという印象を受けられるかと思いますが、人間vs AIというよりも宗教的啓示を強く感じる映画です。映画ストーリーとは直接は関係ありませんが、このHAL、よく見るとIBMの各アルファベット文字を一字ずらしたものです。「2001年宇宙の旅」は、AI登場はもとより、宇宙空間の描写についてもその後の映画に大きく影響しており、今観ても宇宙空間のシーンは全く古めかさを感じません。

ちなみに、本文段落頭で「AIを初めて本格的に登場」と表現しましたが、ここで自律的に判断を行う機能を有する人工物はAIである、と定義(※)するのであれば、なんと1927年に公開された「メトロポリス」という映画に女性アンドロイドが登場しています。AIを意識して描いているというよりも劇中に登場する女性を複製した人造人間という位置付けで描かれているようです。(当方も正直この映画は鑑賞していませんのでご容赦を)。

(※)AIの基本的機能としては、「認知・識別」、「判断・予測」、「生成・実行」が挙げられます。

話を「2001年宇宙の旅」に戻しますと、西洋映画の中では、ある超ヒット作を除いて2001年上映のスピルバーグ作品、その名もずばり「A.I.」の登場を待つまで、AIは人間に危害を与えるものという描かれ方をしています。

その際たるものが、1984年公開「ターミネーター」ではないでしょうか。舞台設定上では、2029年(7年後です)にAIであるスカイネットが人類に反乱を起こすことになっています。サイバーダイン社という会社がスカイネットならびにスカイネットを動かすためのチップを開発するのですが、現実世界でGPUやTensoreFlowといった人工知能用途を意識したパーツ、ソフトが登場した際に「ターミネーター」を思い出したのは筆者だけでしょうか?

ちなみに、筆者も「2030年のモノづくりを考えよう」という企業様向けセミナーを行うことがありますが、AIと敵対する世界は想定しておりません。

なお、前述の人間に危害を与えることがないAIが登場する超ヒット作については次回にて。

<続く>


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